株式会社常磐植物化学研究所の取り組み(千葉県佐倉市)
2年連続で「健康経営優良法人ブライト500」の認定を受けられた株式会社常磐植物化学研究所様に、その取組みの取材をさせていただきました。
(2022年~健康経営優良法人認定 2023年~2024年2年連続「ブライト500」)
社名 | 株式会社常磐植物化学研究所 |
住所 | 千葉県佐倉市木野子158番地 |
代表者名 | 立﨑仁 |
従業員数 | 150名 |
資本金 | 8,000万円 |
事業内容 | 医薬品原薬、化粧品原薬、食品添加物、健康食品原料等の製造及び販売 |
URL | https://www.tokiwaph.co.jp/ |
1.健康経営を取組みの背景
創業100周年(2049年)にむけて【世界一の植物化学企業になる】という目標を掲げており、100年企業=サスティナブルな企業であるためにはサスティナブルな社員が不可欠であると考えていました。
また、2019年に社長の立﨑氏が急性腸内出血のために救急搬送され、入院したことから社長自身も健康の重大さに気づき本気で健康経営に取り組むことにしました。
2.取組み状況
(1)waku-waku健康宣言
会社独自の健康経営方針が盛り込まれた【waku-waku健康宣言】は、①感謝とワクワク ②べジファーストと噛む習慣 ③適度な運動習慣 ④「健康経営サプリ」の提供 ⑤健康的な知識・意識の向上 ⑥健康診断の実施と人間ドックの推奨の6項目です。
特に、コロナ禍でストレスや睡眠に悩みを抱える社員が多かったので、睡眠改善に有効な自社の植物エキス「ベネトロン(ラフマ葉エキス)」と、ストレスに有効なGABAを配合した「社員の、社員のためによる、社員のためのオリジナル処方のサプリメント【健康経営サプリ®】」を開発し、社員に無料で配布しています。
(2)社員の運動不足対策
社員の運動不足対策として、毎朝のラジオ体操に関しては正しいやり方で効果をだすために社員の8割がラジオ体操指導員の資格を取得しています。
さらに、本社敷地横に運動施設「SAKURAスポーツ」を新たに設置し、社員がいつでも運動することができる環境も整備しました。
運動の機会になるだけでなく、社員同士のコミュニケーション向上にもつながっています。
(3)べジファーストと噛む習慣
「waku-waku健康宣言」の②「べジファーストと噛む習慣」は、できることを継続しようとする取組みであり、野菜を先によく噛んで食べることや野菜や果物の300グラムの摂取を推奨しています。
さらには、野菜を多く摂取できるサラダバ―を併設した健康食堂(社員食堂)「sakuraヘルシーテラス」をオープンしました。
今後、「健康やウェルビーイング」をテーマに地域とのコミュニケーションの場にすることを検討しています。
(4)働き方の多様化
働き方の多様化を積極的に推進しており、「選択制の週休3日制の導入」「2時間単位の有給取得」「在宅勤務」「副業」を認めています。
(5)風通しのよい職場づくり
風通しのよい職場づくりとして、直属の上司ではなく、他部署の上司との月1回の1on1面談を実施することで会社への一体感を高めています。
4.成果
自社事業を活かした【健康経営サプリ®】開発・社員への無料配布や、野菜を積極的にとれる健康食堂「sakuraヘルシーテラス」のオープン、8割のラジオ体操指導員資格取得者等自社独自の健康施策を実施することで社員へのヘルスリテラシーが向上し、さらには、革新的な働き方や心理的安全の高い職場づくりの施策を実施することで主体的に仕事に取り組む社員が増加しています。
職場の心理的安心感がある方が79%、主体的に仕事に取組む方も82%と非常に高くなっています(2023年度アンケート調査)
取材を終えて
創業100年に向けて【世界一の植物化学企業になる】という目標を掲げ、サスティナブル経営を積極推進しています。
特に【植物のちからを健康に。】をキーワードに、健康素材を製造販売している事業領域を活かし、【健康経営サプリ®】の開発等、一般の健康施策を超えた独自の健康経営を推進することで従業員のエンゲージメントを高め、企業価値を高めることに成功しています。
まさに、健康経営は経営戦略であるということを具現化している企業だと感じます。
キャリア&ライフサポーターズ(株)
代表取締役社長 笹尾佳子
中小企業診断士、健康経営エキスパートアドバイザー、
介護福祉士、キャリアコンサルタント