健康経営優良法人2024の認定法人16,733社が発表されました。認定法人の皆様、おめでとうございます!
1年前に立てた私の予想は32,000社ですから大きく外れてしまいました。(その時の記事はこちら)その理由を振り返り、次回を予想します。健康経営ではPDCAが大事ですから。結論ですが、来年度こそ、3万社を超えても不思議ではないです。
最初に1年前の予想を振り返ります。予想の根拠は、健康宣言等に取り組む企業数と優良法人の認定数は連動しており、2021年度から2022年度の健康宣言の伸びを適用すると3万件を超えるというものです。その理由は、健康宣言してから健康経営優良法人を取得するには1年程度は必要だから、健康宣言等に取り組む企業数の影響が、優良法人には1年後に現れるということでした。(下図)
<1年前に作成した健康経営優良法人2024の予想の根拠>
さて、最新状況をグラフにしました。改めて、結果を見てみましょう。(下図)
<健康宣言等に取り組む企業数と健康経営優良法人認定数推移(最新)>
優良法人2024(中小)は16733社と予想の半分でした。一方で、健康宣言等に取り組む企業数は、引き続き大きく伸びて、23万社を超えました。健康宣言等に取り組む企業数と優良法人の認定数が乖離してきています。何故でしょう。もしかしたら「健康宣言してから優良法人取得まで1年では短いのではないか?」と仮説を立ててみました。
下図は、健康宣言等に取り組む企業数を優良法人(中小)数で割った数字算出したものです。1年ずれは、1年前の健康宣言数÷当年の優良法人(中小)数、2年ずれは3年前の健康宣言数÷当年の優良法人(中小)数です。試しに1.5年として、(1年前の健康宣言数+2年前の健康宣言数)/2÷優良法人(中小)数も計算しました。昨年は1年ずれが根拠でした。2022年度までは、割合は4.2が続いていましたが、2023年度は大きく変わりました。
2022年度から有料で変化があったと考えると、2年ずれだとしっくりきませんか。有料化前後で数字が変化しているが、その前後の数字は安定しています。実際に企業が優良法人を取得するまでのプロセスを考えると、例えば東京都の場合、健康宣言→銀の認定→優良法人になります。銀の認定までで1年弱、そこから1年かけて優良法人を取得するのは無理がないスケジュールです。東京都以外でも、初年度は健康宣言事業に注力して健康経営の定着を目指し、次の年に優良法人にステップアップするというのは、無理がないでしょう。
結論です。優良法人2025(中小)の予想はずばり36,869件です。根拠は2年前の健康宣言に取り組む企業数が大きく増加したからです。
番外編
しかし、少し気になるグラフがあります。下図は、健康宣言等に取り組み企業数と優良法人(中小)の認定企業数の散布図です。2022年度から傾きが変わっています。2021年度以降でエクセルに予想を描いてもらいました。次に発表される健康宣言等に取り組む企業数は30万~40万といったところでしょうか。多少前後しても、優良法人2025(中小)の次認定数は2万件前後になりそうです。ここまできれいな直線になることは、珍しいと思いますので、こちらを見てからは、やっぱり優良法人2025(中小)の認定数は2万件かもしれないと思いました。どちらが正しいのでしょうか。結果が楽しみです。
<健康宣言等に取り組む企業数と優良法人(中小)認定数の散布図>
以上、再び誰も得も損もしない情報でした。
健康経営エキスパートアドバイザー
中小企業診断士 小川亮一