健康経営の推進が事業成果につながる過程に関する考察
2023年8月 健康ビジネス研究会「定例会」
今回は外部講師をお招きして実施させていただきました。
昨年に引き続き、健康経営の権威でもあります産業医科大学の森先生にお話しをいただきました。
日時 | 令和6年8月26日(月)19:00~ 20:30(Zoom開催) |
講演テーマ | 健康経営の推進が事業成果につながる過程に関する考察 |
講師 | 産業医科大学 森 晃爾(もり こうじ) 先生 |
出席者 | 52名 |
内容 |
健康経営の推進が事業成果につながる過程に関する考察から、健康風土の醸成を通じて、どのように考えてこられたか、非常に示唆のあるお話をいただきました。
※今回もZoomを利用したリモート配信となりました。 |
講演所感
今回、先生のご著書「健康経営を科学する」を手元に、先生のお話を聞いていると、かなり理解度が高まりました。
POSとPSSの関係性の中で、大企業においてはPSSの高まりがPOSへ与える効果が高いとのこと。
一方で、小規模はそもそも最初からPOSが高い可能性があり、逆に、組織が成長途中にある中規模の会社は、組織構築を行っていくのが非常に難しいというのは、中小企業の支援現場でも感じていることですが、その背景の理論が少し見えた気がしました。
とすると、我々の健康経営のおける支援の中では、小規模な会社に健康経営はなかなか進めづらいのは、そもそもPOSが高いからかもしれず、逆に中規模の会社においては健康経営の取り組みは、やはり重要で支援の狙い目なのかもしれないと感じたところです。
まだ、頭の整理がついてませんが、私の中でヒントとしてアンテナに引っかかったことを、私なりの解釈と言葉で以下にメモしてみると・・・(解釈が違っていたらすみません・・・)
- 社会的交換理論は「返報性の原理」が効いているんだろうこと
- 自己効力感が高まるのは、今世の中的に「推し活」が盛んなことに通じていて、「推し活」が盛んなのは自己効力感を得たい行動の結果らしいということで、これを今日の話で考えると、従業員が会社という箱を「箱推し」できるか?そんな事ができれば理想的なんだろうこと
- 困難な状況ほどPOSは価値がある、真剣に戦わなければならない現場にはとても効果がある。これはスポーツにも通じるのかと思いますが、真剣勝負の場はやはりとても大切であるということ
(ナシーム・ニコラス・タレブ氏の「半脆弱性」で言われるストレスがパフォーマンスを高める話に通じる)
このあたりは、個人的に掘り下げて見たいと思った次第です。
森先生、本日は貴重なお話を、どうもありがとうございました。
※写真はイメージです。