前回と前々回に引き続き、 “Healthy and safe telework: Technical brief”(WHO/ILO,2022年2月)「健康的で安全なテレワーク」(日本産業衛生学会遠隔産業衛生研究会の有志が翻訳)より、
一部抜粋
- パソコン作業の姿勢をいろいろと変えたり、作業の途中で定期的にストレッチをしたりすることで、長時間座りっぱなしによる影響や、静的負荷(同じ位置で長時間座り続けたり立ち続けたりするなど)、パソコン作業に伴う疲労を減らすことができます。
可能であれば、テレワーク中にも場所を色々変えて立ったり座ったりするといいです。これにより健康的な働きかたの習慣が身につき、筋骨格的負荷、目の疲労を減らすことにつながります。労働者が時々姿勢を変えたり、日に何度か短い休憩をとって動いたりするよう周知しましょう。
留意点
厚生労働省より「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」が示されています。テレワークにおいても、このガイドラインに準じて作業者の健康確保に努めることが望ましいとされています。
作業時間
- 1日の作業時間が長すぎないよう
- 1時間以内で1サイクル(サイクルの間は10-15分の作業休止、サイクル中にも1~2回の小休止を)
- 事業者は、作業者に応じた業務量を
作業姿勢
- 椅子に深く正しく座り、足は足裏の全体が接するように
- 長時間同じ姿勢にならないよう、ときおり立ち上がるか立ち作業を
機器の調整
- ディスプレイは眼から40cm以上の距離、画面の上端は眼の高さまで
- ディスプレイの位置、角度、輝度を調節
- ディスプレイと書類を交互に見る作業では、書類を眼が疲れない位置に
伊東 明雅
伊東労働衛生コンサルタントオフィス 産業医