2022年2月、WHO/ILOより“Healthy and safe telework: Technical brief” が公表されました。
日本産業衛生学会 遠隔産業衛生研究会の有志により翻訳されています。
一部抜粋
本文書の目的は、雇用主、テレワークをする人、労働者の代表に対して、テレワークの健康、安全、ウェルビーイングに与える影響に関する専門的な情報を提供することにあります。
- テレワークという働きかたでは、従来の職場であれば守られるはずの職場の安全衛生基準が満たされないことも起こりえます。
- 不適切な作業環境、不適切な設備や機器により、筋骨格系障害(肩こり、腰痛)1)や眼精疲労2)、ケガといった結果を招くおそれがあります。
- 同僚と実際に顔をあわせることなくデジタルな環境で働くことは、仕事と私生活のバランスが保ちにくい在宅勤務と相まって、精神的な問題3)、不健康な行動につながる可能性があります。
留意点
1)2)3)は職場における主なプレゼンティーズムの原因として知られています。こうした健康障害をきたさないためには、どんなことに留意したらよいでしょうか。
事業者は、健康相談体制の整備や、コミュニケーション活性化のための措置を実施することが望ましく、「テレワークを行う労働者の安全衛生を確保するためのチェックリスト【事業者用】(厚生労働省)」の活用が促されています。
伊東 明雅
伊東労働衛生コンサルタントオフィス 産業医